緊急企画スウェーデン緊急医療生レポート
“スウェーデンで交通事故にあって・・”その2
救急車の中で手当をしてくれると思っていたが、そうではなかった。救急車の中では心拍数や血圧を測って、そして名前や当然のごとくパーソナルナンバーが聞かれた(スミマセンね、私まだ持ってないんですわ)。
そして「君は・・デンマークから来たのか?」
「は?・・・いえ、日本から来ました。」
「君のスウェーデン語はデンマーク語みたいだよ。」
「???いや・・日本から来て、ここでスウェーデン語勉強しているだけですけどぉ・・・・???」
きっと私の口が上手く開かずに、モゴモゴしたス語だったので、デンマークなまりに間違えられんだろう。しかし、このせっぱ詰まっているときに、突拍子もない質問はやめてくれ!!ちなみに額からの血で目が開けられず、救急車内の様子は見ることが出来なかった。
私が事故に出会った場所から病院はすぐ近くだ。病院について入口から入る。そして廊下を通って、人の気配のたくさんするところに連れて行かれた(この間目が開けられないので、全て想像)。すると、私をどこに持っていけばいいのか、相談の声が聞こえる。どこに置く?って・・・あんた、私、ものじゃないんだから。しかもたった今、事故ったばかりで、血流れているんですけど・・。
頼むからこの血を拭いてくれ!!!
そしてある部屋に通された。そして・・・・先生を待った。・・・待った、待った。10〜15分以上は待っただろう。その間、看護婦やその他の話し声はしているけど、誰も来ないの。そこで話をしているんだったら、こっちにこれるでしょ!きて、はやくこの血をふいて、顔に埋まっている小砂利をとってくれぇ。
もしかしたらその他に、もっと重大なけが人がいたのかもしれないと思ったが、でもそんな様子でもない。そこで喋っている看護婦さん。ちょっと来て、とりあえず消毒か何かして下さいよ!!
そんな感じで待っていると、やっと看護婦さんが一人来た。
「ヘイ!私の名前は○○よ。あなたの世話をするわ。」
「ううう・・・ミカです。」私も答えた。
挨拶の後、看護婦さんは血だらけになった私の顔を拭き始めた。出血は主に額から、鼻や口当たりの傷には、自転車道路に散乱していた砂利がたくさん傷を付け、なおかつ皮膚の中に入り込んでいた。看護婦さんは私の顔を拭き終わると部屋を出ていった。そしてしばらく待機。
ううう・・・右半分の顔がうずいて、はやくどうにかして欲しいのに、また誰も来ない。
先生が来ると言っているが、いつ来るんじゃーーーー!!
はよこーい!
いや、頼むから早く来てくれ!
お金はいくらでも払うから、早く来てくれー!
あーーーん!もう日本に帰るぅ!!今すぐ帰って治療する!・・・・冗談じゃなく真面目に思った。
するとしばらくしてやっと先生と名乗る人、登場。また挨拶から始まる。私も挨拶をする。しかしこの先生。私の嗅覚が確かならば、スヌース(噛みタバコ)の匂いがするよ!顔を近づけられるたびに、スヌース臭かった。おぇぇぇぇ。
「あー、けっこう石が入っているね〜。これをとらなきゃ。」といって、鼻から口当たりにかけて埋まっている砂利を取り出す。これは痛かった。しかし、ただ待っているよりかは1000倍楽だ。うぅ〜うぅ〜うぅ〜・・とひたすら砂利とり作業を耐えた。
そして先生退場。
つぎに看護婦さんが再びやってきて、傷にテープを貼るという。よかった・・・縫うんじゃないんだ。ちょっとホッとした。しかしテープ張りが上手く行かないらしい。
額はなんとか上手く行った。
しかし鼻の下を何度も張り直す。私は依然、目を閉じたままなので、どんな状況なのかはわからない。目を開けていても、当然自分の顔のことなので、わからないのだが・・・。
とりあえず作業を終えたらしく、看護婦さんは出ていった。
そして再び待機。
すると次に顔担当の先生がやって来た(これは定かではないが、細かいパーツの専門らしい。すんません。医療のことはよくわからんです。)。
その先生、私のテープを見るなり「これじゃだめよ。」と、貼られているものをはがし(痛いって!)新たに大きなテープを張り直した。もう私はこの時点で、誰を信じていいのかわからなくなってしまった(不安)。
あのー、これ、私の顔なんですけどぉ・・。
一応、20代後半、嫁入り前なんですけどぉぉぉぉ・・・。
不安だ。私にはよけいな情報が多いせいか、さらに不安になる。救急車を待ってる段階から、ヨッケさんの「治療を待っている間に死んじゃったおじいさん」の話が頭の中を駆けめぐる。ああ・・・私もここで死ぬのかなぁ・・なーんてちょっとだけビクビクしながら、次の先生を待った。
次に来たのは多分看護婦さん。
私はあまり目を開けていなかったので、誰がだれだかよくわからないけど・・・。その看護婦さん、私にホニャララの注射をするという。スウェーデンでは子供の時にみんなするらしい。
「日本ではしたの?あなたはしたの?」って聞かれるけど、そんなホニャララって名の医学の言葉、ス語でも英語でも知るわけがない。とりあえず、これは重要だからって打ってもらったけど、痛かった。
帰って辞書を引いたら、破傷風予防の注射だった。
そして一連の作業は終わったようだ。
私は頭をけっこう強く打ったので、スキャンを撮ってほしいと言ったのだが、「大丈夫、大丈夫。」ってことでスキャンはなし。でも帰り際に「でも、もし夜中に気分が悪くなったり、体調が急変したら病院に電話してね☆」といわれた。
・・・でもその時は、もう遅いと思うんですがねぇ・・・(不安)。
交通事故って、その時ピンピンしていても、あとからぽっくりいくことがある。それを私は結構恐れていた。しかもおもいっきり額から落ちたし・・・。それにアメリカで事故ったときは、何も言わないのに病院では色んな検査をしてくれた。もちろんスキャンも撮ってくれた。しかもその作業が早い早い!次から次に色んな検査をやってくれたのだ。 (まあ、アメリカが全ていいとは言わないけど・・)
そしてぐったりしている私に看護婦さんが言った。
「ごめんなさいね。もう出ていってもらわないとダメなのよ。」
そして治療台がウィ〜ンとゆっくり下がっていったときには、もうちょっと休んでいて(横になっていて)いいですか?という気力もなく、ただ降りるしかなかった。欲を言うと、もうちょっと、興奮がおさまるまで休んでいたかった・・。
痛み止めを下さいといったが、それも「痛み止めをとるのはよくない」という理由で却下。おみやげにもらったのは、傷を拭くガーゼ数組と治療用水だった。看護婦さんに頼んでもらったタクシーを30分ほど待って、そして無事、寮に帰ってくることができた。
しかし私の心配はまだまだ続く。
明日の朝、ちゃんと目を覚ますことができるのか。
そして明日は検査の予約が入っている。